「オーバーウォッチ 2」開発者ブログ:リリース後のゲームプレイ、マップ、ライバル・プレイに関するアップデート

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「オーバーウォッチ 2」開発者ブログ:リリース後のゲームプレイ、マップ、ライバル・プレイに関するアップデート

「オーバーウォッチ 2」リリース以来、何千万という数の新規プレイヤーと既存プレイヤーがゲームに参戦しました。この1週間のアップデートは、ゲームサーバーや安定性の向上に関するものがほとんどでしたが、ゲームプレイや他の要素に関する取り組みについても、プレイヤーの皆さんは高い関心をお持ちのことと思います。ソジョーン、ジャンカー・クイーン、キリコの3人は、持ち前の高い火力や鋭い獲物を駆使してさっそく多くの勝利をつかみ、ゲームのダイナミクスに大転換をもたらしました。本日は、「オーバーウォッチ」の新章の最初の1週間を振り返り、ヒーローのバランスとゲームプレイに関するチームの現在の考えをお伝えしたいと思います。 

ヒーローのバランス

プレイヤーのスキルレベルごとに、他よりもパフォーマンスが高いヒーローは存在するものの、全体的なパワーレベルで見れば極端に強力なヒーローは存在しないことに満足しています。現在すべてのヒーローの勝率は45% - 55%の間に収まっているため、ただちにバランス調整を行う予定はありません。ただし、「トータル・メイヘム」でのザリアには、10月26日(日本時間)に実施予定の次回の大型パッチで修正を行う予定です。その代わり、「ゲーム全体のバランスを整えつつ、各シーズンが独特なものに感じてもらえるようにする」という目標に基づきシーズン2の開始時にはいくつかのバランス調整を行います。シーズン2での具体的なバランス調整を確定する前に、引き続きヒーローのパフォーマンスを観察し、プレイヤーのフィードバックに耳を傾けていきます。本日は、これまでのところ見えてきたことについて、より詳しくお伝えしたいと思います。

最前線で戦うタンク

5v5への移行によって、ロールキューではこれまでよりも一層タンクの重要性が増したため、多くのプレイヤーがタンクに注目するようになりました。その中でも特に注目を集めているのがD.Vaです。D.Vaは前回のベータ以降、「ディフェンス・マトリックス」と「マイクロ・ミサイル」が強化されたおかげで、「オーバーウォッチ 2」リリース以前と比べてより長く戦線を維持することができるようになりました。多くのプレイヤーから「D.Vaは最強のタンクだ」という意見が聞かれましたが、「非対称の勝率」(敵チームに同じヒーローがいないときの勝率)で比較すると、ラインハルト、シグマ、ザリアは53%とD.Vaを上回っています。ザリアは2つの「パーティクル・バリア」を自身か味方のどちらに与えるか選べるようになり、従来よりも早く高エネルギーに達するようになりました。この点について開発チームは注意深く観察を続けており、次シーズンの開始時に調整を加える可能性があります。

最後のベータでは、ジャンカー・クイーンは圧倒的な強さを誇っていました。オーバーウォッチ リーグ サマーショーダウンを含め、ハイレベルなマッチでは彼女を中心にした「デスボール」と呼ばれるアグレッシブで近接戦闘が得意な構成が他を圧倒していたので、リリース版では「コマンディング・シャウト」に下方修正を加えました。今後、彼女がタンクとして楽しくフェアにプレイできるよう、その性能に注目していきたいと思います。 

また、開発チームは他のタンクと比較したドゥームフィストの使用率やパフォーマンスを観察しています。シーズン2では、タンクとしての全体的な性能を見直し、「パワー・ブロック」や「メテオ・ストライク」を強化する可能性があります。

敵を切り裂くダメージ

ダメージロールは、すべてのランク帯を通じてさまざまなヒーローの組み合わせが見られましたが、特に人気の高いピックもありました。リリース直後はゲンジとソジョーンが一番人気でしたが、現在は他のヒーローと同レベルに落ち着いています。ゲンジは当初、圧倒的な勝率を誇っていました。現在は52%とリリース直後と比べれば落ち着いたとはいえ、あまり強力になりすぎないように注視していきます。ゲンジが持ち前の鋭い切れ味でゲームバランスを崩壊させてしまわないよう、シーズンを通じて分析を続け、必要ならばシーズン2に調整を加えるつもりです。案として挙がっているのは、ゲンジのようなヒーローに大きな恩恵をもたらしているダメージヒーローのロール・パッシブを調整することです。

一方、「ハック」を駆使するソンブラも敵の後衛で存在感を放っています。ソンブラの火力は、「ハック」されたターゲットに対して最も有効となるように調整されています。しかし、ターゲットが反撃する時間も確保したいので、シーズン2に向けて「ハック」のアビリティ妨害時間の調整を検討していきます。また、タンクプレイヤーからは連続して「ハック」されると何もできなくなってしまうというフィードバックも届いているので、次シーズンで改善できないか検討中です。

この他に注目しているダメージヒーローとしてはシンメトラとトールビョーンがいます。この2人は最初の1週間で徐々に勝率が上がり、一部のランク帯では最も勝率が高いヒーローとなっています。どちらもゲンジに対する有効なカウンターであるため、ゲンジの人気と合わせて勝率が上がっている可能性があります。この2人に変更を加える際は、ヒーロー全員のバランスを念頭に置く必要があります。例えば、ゲンジが調整され使用率が下がれば、これらのヒーローは活躍の場が減り、調整する必要がなくなるかもしれません。

狐のような狡猾さ

おかげさまで新登場のキリコは大好評を博し、リリース当初は75%以上のプレイ率を記録して、たちまち多くのプレイヤーから愛されるヒーローとなりました。その後、プレイ率は他のサポートヒーローと同程度に落ち着きましたが、反対に勝率はプレイヤーたちが彼女のプレイスタイルを学んだことで48%から52%に上昇しました。キリコの回復量はサポート全体の平均くらいで、ダメージ量はアナと同じ程度です。これはルシオ、モイラ、ブリギッテなどと比べるとやや低い値です。キリコは「壁登り」と「神出鬼没」という回避能力のおかげで危機を脱することができるため、他のサポートよりも生き残ることに長け、戦闘中もチームを長く支えることができます。来月に開催されるオーバーウォッチ リーグ プレイオフで彼女がどんな活躍を見せるか楽しみにしています。

世界中を舞台に

世界中のロケーションに基づく新マップと再登場のマップで、「オーバーウォッチ 2」の各シーズンでは、新規プレイヤーにも既存プレイヤーにも新鮮でエキサイティングな体験をしてもらいたいと思っています。この目標を達成しつつ、チームが必要と判断したときにマップの調整を行えるようにするため、すべての新マップと多くの既存マップを含めた「マッププール」制度を導入することにしました。シーズン1では、クイックプレイ、ライバル・プレイともに、以下のマップが有効になります。

  • コントロール
    • ILIOS - ライティング:夕暮れ
    • LIJIANG TOWER - ライティング:夜明け
    • OASIS - ライティング:夜
    • NEPAL - ライティング:朝
    • BUSAN - ライティング:夜
  • エスコート
    • CIRCUIT ROYAL - ライティング:夜
    • DORADO - ライティング:夕暮れ
    • ROUTE 66 - ライティング:夜
    • GIBRALTAR - ライティング:朝
    • JUNKERTOWN - ライティング:朝
  • ハイブリッド
    • MIDTOWN - ライティング:朝
    • KING'S ROW - ライティング:夕暮れ
    • EICHENWALDE - ライティング:夕暮れ
    • HOLLYWOOD - ライティング:朝
    • PARAISO - ライティング:朝
  • プッシュ
    • NEW QUEEN STREET - ライティング:朝
    • COLOSSEO - ライティング:夕暮れ
    • ESPERANCA - ライティング:朝

今後はシーズンごとにマッププールからいくつかのマップを除外し、その分除外されていたマップを戻すことで、プールをローテーションしていく予定です。また、マップのローテーションに合わせて微調整も加えていきます。例えばシーズン2で復帰予定のRIALTOは、いくつかの場所に遮蔽物を追加したので、5v5になってシールドが減ったことにも対応できるはずです。現在のマッププールにないマップを遊びたい方は、カスタム・ゲームや時折開催されるアーケード・モードなら、それらのマップを利用できます。

ランク認定の修正

リリース後の1週間は、多くのプレイヤーが本来よりも低いランクに認定されるという現象が発生し、ご迷惑とご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます。調査の結果、プレイヤーのスキル・レートに影響を与える不具合が発見され、本来ならもっと高いランクに位置するはずのプレイヤーがブロンズ5に認定されていました。最新のパッチでこの不具合を修正しましたので、プレイを続けて次回の「ライバル・プレイのアップデート」を取得すれば、すみやかに本来のランクに近づくことができるはずです。その後もプレイを続けることで、本来のランクに戻るまでブーストを受けられます。まだライバル・プレイの認定を終えていないプレイヤーに、今後同じ問題が発生することはありません。

また、スキル・ティアとディビジョンの表示方法や、プレイヤーの受け止め方についても注意深く観察を続けていきます。今のところお伝えできる情報はありませんが、今後も皆さんから寄せられるフィードバックに目を通し、ライバル・プレイに継続的な改善を加えていきます。

第1週にご参加ありがとうございました!

最後となりましたが、すべてのプレイヤーにとって、すべてのマッチが公平なものとなることは何よりも重要です。現在ゲーム内で発生することがある遅延問題は早急にパッチで対応する予定です。また、当たり判定の挙動がピクセル単位で正確に動作しているかも現在検証中です。プレイヤーからは当たり判定のレポートが何件も寄せられましたが、その多くは実際にはリプレイツールの問題で、リプレイが正確に各プレイヤーのエイムを反映できていないことが原因でした。 

また、「コントローラーの設定がPC版でマウス入力に干渉する」という情報が広まっていますが、これは誤りです。具体的には、「コントローラー」内の「エイム・スムージング」がマウスの入力遅延や精度に影響をおよぼすことはありません。ただし、ある事例では、ジャンカー・クイーンを使用した際の当たり判定の輪郭が、特定の条件下で影響を受ける不具合が発見されましたので、この問題の修正に取り組んでいます。

PCでプレイされている方の中には、入力の応答性に懸念をお持ちの方もいらっしゃると思いますので、ゲームの応答速度を改善するために、以下の変更を試してみることをお勧めします。

  • ゲーム内の解像度設定が、お使いのモニターの解像度と一致していることを確認してください。
  • 「最高フレームレート」がお使いのモニターの最高フレームレートと一致していることを確認してください。
  • NVIDIA製グラフィックカードをお使いの場合、「NVIDIA REFLEX」を「有効+ブースト」に設定してください。そうでない場合は、「バッファリング軽減」をONにしてください。
  • 最後に「ゲームプレイ」内の「マウスの高精度入力を有効化」をONにするとマウスの位置をゲームが読み取る頻度が上昇します。

「オーバーウォッチ 2」の記念すべき第1週にプレイしてくださった皆さんに熱い感謝をお送りします。コミュニティと開発チームにとって、この1週間は本当に特別な時間でした。同時に、この1週間は多くの問題にも直面することになりましたので、早急に解決に向けて取り組んでいく所存です。「オーバーウォッチ 2」を最高のゲームにするために、今後もプレイヤーの皆さんのご意見に耳を傾け、シーズン2までの期間により多くのことをお伝えしていきたいと考えています。皆さんが心ゆくまでゲームを楽しんでいただければ何よりです。また近いうちにお会いしましょう! 

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