皆さん、お元気ですか?前回の「1週間を振り返る」からしばらく経っていることにお気づきの方もいるかもしれませんが、その裏で私たちはBlizzConに向けて新ヒーロー・ドクトリンの解説や「ドキドキ・ウォッチ」のパネルを制作する作業に追われていました。「OW」チームが心血(と大量のコーヒー)を注いで作り上げたBlizzConが、オンライン・オフライン問わずお楽しみいただけていれば幸いです!
パネル制作の大部分を占めるのは情報収集です。この情報収集を進めていくにあたり、月を目指して冥王星にたどり着いたかのような、思いがけない「ドキドキ・ウォッチ」の豆知識やストーリーが数多く判明しました。
集まったそれら情報をもとに生まれたのが、例の「ドキドキ・ウォッチ」のパネルというわけですが、今回の「1週間を振り返る」では、その「ドキドキ・ウォッチ」のパネルでお届けした新情報をカテゴリー別にまとめてみました。お気に入りのキャラクターの項目から真っ先に読むもよし、最初から読み進んで行って「ドキドキ・ウォッチ」の舞台裏をあますことなく楽しむもよし…お好きなスタイルで読んでみてください。
初弾制作秘話
- 「ドキドキ・ウォッチ」が2025年にリリースされた当初に第2弾の制作は予定されておらず、続く保証はどこにもなかったものの、制作チームはこのパラレル・ワールドの未来を見据えて初弾を制作していました。現在「OW」チームでワールドビルディング・プロデューサー(兼「ドキドキ・ウォッチ」のプロジェクト・リード)を務めるRen Soanesは、「とにかく伏線を残しておいた」と語っています。
- 例えば、「ドキドキ・ウォッチ」初弾の終盤に颯爽と現れてノクターナを救うライフウィーバーのような後ろ姿はのちにゼツボー・キングだと明らかになりますが、この時点ではまだ現在の彼の緑を基調としたキャラクター・デザインは定まっていませんでした。
- キリコの御札に描かれた謎のシルエットは、新たなハート戦士の登場を示唆しています。このシルエットはゲーム内のキリコのスキン「ハート・パッション」でも確認することができ、第2弾に先駆けてよりはっきりとハート・フレイム(アンラン)の姿が見えるようにアップデートされています。
- 「ドキドキ・ウォッチ」初弾についてのブログで行方不明のマーシーに少し触れていましたが、実は制作チームにはこの時すでに第2弾の構想があり、ノクターナ(D.Va)をゼツボーから救えずにハート戦士のもとを離れたマーシーに焦点を当てようと考えていました。
- コミックの第2弾、公式グッズ、スキンの第2弾など、「ドキドキ・ウォッチ」が続編でさらなる展開を迎えられたのは、ひとえにコミュニティの皆さんの圧倒的な支持があったからです。

ハート戦士とホロウ・ハート
アンラン
- ハート・フレイムのキャラクター・デザインを監修したシニア・コンセプト・アーティストのFlorencia Kristianiは、「チームの頼れる姉御」感を出すためにシャープで力強いラインを多く取り入れ、愛らしいフォルムの彼女の使い魔・ヘルメスとのコントラストを引き立たせました。また、アンランといえば忘れられないのが弟の存在。Florenciaは、「ヘルメスの気質はきっとウーヤン似」だと語っています。
- シニア・ナラティブ・デザイナーのJoshi Zhangのアイディアでアンランの使い魔を鳥にすることが決まり、制作チームはこれまでに制作した可愛い動物デザインの数々を参照していました。その中から見つかったのが、マーシーのミシック武器用に制作された未使用の鳥のコンセプトであり、それが最終的にヘルメスに採用されることとなりました。「優れたアイディアでも相応しい使い道を選ぶ必要がある」とRenが語る通り、眠っていた不死鳥は息を吹き返したのです。

マーシー
- 第2弾でリリースされるマーシー用スキンのデフォルト武器は「ドキドキ・ウォッチ」のストーリーに基づいてデザインされており、杖の先端にある青い卵は彼女の使い魔であるエレオスのものです。「ミシック武器スキンの姿として覚醒する前のエレオス」とFlorenciaが語るとおり、エレオスが元気よく宙返りするマーシー用ミシック武器スキン「マーシフル・ステッキ」(第1弾の配信時にデビュー)との対比や「ドキドキ・ウォッチ:Vol.2」で描かれるマーシー復活前の物語がビジュアルに反映されています。
- 「ドキドキ・ウォッチ」第1弾登場時、レジェンダリー・スキン「ジーグラー博士」姿のマーシーが「マーシフル・ステッキ」とセットで関連ショート(英語版)に出演しました。この時のビジュアルを意識して、第2弾のコミックでは「ジーグラー博士」ゆずりの眼鏡&パンツと「ドキドキ・ウォッチ」テーマのセーターを組み合わせた姿でマーシーを登場させています。また、マーシーが五行大学でティーチング・アシスタントとして徹夜している設定案も第1弾当初(注:当時はウーヤンのデビューよりも前)から存在しており、今回の第2弾で晴れて正式に採用されました。

イラリー
- 「『ドキドキ・ウォッチ』では、正史とは異なる独自の世界観を意識していますが、イラリーに関しては例外的に正史の要素が色濃く反映されています」とRenが言うように、ドキドキ・ウォッチ版のイラリーには「心に刻まれた深い悲しみから逃れるべく、自らゼツボーを受け入れた」という正史のif的要素が取り入れられています。「ドキドキ・ウォッチ」のチーム曰く、もしページが許せば、イラリーの心の葛藤や、自らの行動が悪事であるとまだ認められない様をコミックで描きたかったそうです。
- イラリーの「イクリプス」という名は「日食」を意味し、「過去の悲劇が自身の幸せに暗い影を落としている様を太陽の光が遮られる描写に重ね合わせた」(ジョシー談)結果、生まれました。
- イクリプスの使い魔は「イーピゲネイア」と名付けられており、その肩書きも「破壊のチンチラ」と、悪役らしい恐ろしさにちゃんとあふれています。

ラマットラ
- 「ドキドキ・ウォッチ」でラマットラは「マルス」という名で登場しますが、この「マルス」という名はラテン語の「Malum」から来ており、「悪魔」を意味します。
- 第2弾の新キャラのうち、最後に考案されたのがこのラマットラでした。ゼツボー・キングにふさわしい右腕を考える過程で「力強さと同時に洗練さも感じさせる男性キャラ」(Ren談)として名が挙がったのが彼であり、アニメによく登場する「白スーツに身を包んだ、一見すると清廉潔白そうな悪役」へのオマージュが意識されています。
- 正史のラマットラは革命組織のリーダーであり、カリスマ性も個としての力も兼ね備えた雰囲気を醸し出していますが、「ドキドキ・ウォッチ」では新たな試みとして、あえて副官に据えられています。正史の要素が取り入れられたイクリプス(イラリー)とは異なり、正史とは大きく異なる要素が取り入れられているのがマルスの特徴と言えるでしょう。
- マルスの使い魔は「苦悶」を司るフクロウ「ヒヤシンス」です。可愛らしい見た目をしていますが、実はこのヒヤシンスという名の由来は、ギリシャ神話において円盤投げで命を落としたアポロの愛人「ヒュアキントス」。アポロはヒュアキントスを失って初めて、定命の者たちが抱える悲しみの深さを思い知ったと言われています。

ライフウィーバー
- ライフウィーバーをゼツボー・キングへ仕立てるにあたり、モラル面を除く彼のキャラクターにはあえて調整がほとんど加えられませんでした。正史でライフウィーバーはカリスマ性や知性、話術に富んだヒーローとして描かれており、生み出した力でより良き未来を創ろうとするなど、その精神も崇高ですが、この崇高さだけをそぎ落とす形で、ゼツボー・キングとしてのキャラクターが形成されていきました。
- ハート戦士同士の友情を高い共感性で感じ取り、それを逆手に取る描写は、あえてライフウィーバーらしさを維持したからこそ生まれた描写と言えるでしょう。「ライフウィーバーに自分の魅力を悪に利用させるのは楽しかった」とRenが言うように、正史のライフウィーバーが持つ才能を真逆のベクトルに開花させることで、悪役リーダーとしての脅威を際立たせています。
- 「あえて手を加えない」という発想が当てはまるのは、ゼツボーも同様です。ゼツボーに関する詳しい説明を避けたかった「ドキドキ・ウォッチ」のチームは、代わりに現実世界の悲しみと紐づけるような描写をコミックに取り入れており、その感情が持つ負の力を意識させることで、ゼツボーの恐ろしさを描いています。
- ゼツボー・キングの使い魔は暗黒を司る蛇の神様です。これにも理由があり、ハムスターも食べる蛇の習性から、エレオスらの脅威として蛇が採用されました。
「ドキドキ・ウォッチ」の開発秘話とストーリー、いかがだったでしょうか?ゲーム内ショップでは10月21日から11月10日まで、「ドキドキ・ウォッチ」第2弾のスキンを展開する予定です。皆さんもぜひ、光り輝く「ドキドキ・ウォッチ」の世界をゲーム内でも楽しんでみてください。それでは、次回の「1週間を振り返る」でまたお会いしましょう!