
あの2つのフラッシュポイントのマップ「NEW JUNK CITY」と「SURAVASA」がシーズン17のミッドシーズンでさらに進化します!
マップやモードそのものの独自性はそのままに、レイアウトの面白さやわかりやすさ、競技性を向上させるべく、さまざまな変更を導入する予定です。SURAVASAの路地で道に迷ったり、NEW JUNK CITYでチョーク・ポイントの通過に苦戦していた方には、まさに朗報と言えるのではないでしょうか?これから、「OW」シリーズ最大級ともいえるこのリワークの詳細を一足先にご紹介していきましょう。
フラッシュポイントをリワークする理由
この度導入したモロッコの新マップ「AATLIS」には、皆さんから長らくいただいてきたフラッシュポイント関連の熱いフィードバックや、SURAVASAとNEW JUNK CITYで得たさまざまな教訓や知見が反映されています。そして、新マップのそうした新要素を従来の2つのマップにも反映しようと企画したのが、今回の大変更です。このリワークで私たちが注力するのは、次の3点です。
- ルートを明確にする:現在地から目的地までのルートがより明確になるよう、通路や目標の入り口をさらにはっきりとさせます。これと並行して、レイアウトや遮蔽物に調整を加えるほか、重要地点やリスポーンエリアの視認性向上を狙って、建物の高さを低くする予定です。
- エリア間を差別化する:マップへの理解が勝敗を左右するため、エリアごとの違いを一目でわかるようにすることは重要です。皆さんが交戦中でも各エリアをより簡単に識別できるよう、それぞれにはっきりとしたテーマを持たせ、ビジュアル面での差別化を図ります。
- 目標地点付近の通路、エリアを広げる:目標地点の閉塞感とチョーク・ポイントのシビアさを緩和するために、新たな奇襲ルートや通路、遮蔽物を追加して、移動の選択肢を増やします。これにより、目標付近での戦略の幅が広がるはずです。
今回のリワークで導入される変更点は、まさに膨大の一言です。一言ではお伝えしきれないので、以下で詳しくご紹介します。
SURAVASA:シンプルなルートとわかりやすいビジュアル
SURAVASAは「オーバーウォッチ 2」の中でも景観の面で特徴的なマップの1つですが、その美しさが裏目に出てしまい、注視すべき場所が特に交戦時にわかりづらいという問題を抱えています。
このマップには、主に次の改善策を導入します。
- 通路にある大きな遮蔽物の高さを抑えることで、視界を確保し、混乱の原因を減らす
- 高くて目立つビジュアル要素や、ライティングを目標の入り口近くに追加し、移動先を強調する
- 活用されていない脇道やノイズとなっているオブジェクトを合理化または削除する
- マッチ開始直後の展開がよりスムーズになるよう、リスポーン地点の外にある建物を簡略化する
まず、マッチ開始地点の近くにある建物をより開放感と奥行きのあるガーデン・エリアへと変えることで、視界を広げ、位置関係を把握しやすくします。
テンプル(寺院)とルインズ(遺跡)の目標地点にも、エリアへの入り口の向きを変えて、エリア自体を大きくするなど、わかりやすさと開放感の向上を目的とした変更を導入する予定です。また、スポーン地点の外にあるパビリオンを削除し、代わりにメインのチョーク・ポイントを迂回できる新たな脇道を追加するほか、ルインズには、ビジュアル面のテーマを強調するために水を張ります。テンプルとルインズの間には、戦略の多様化を目的とした新たな裏道が設けられます。中央のマーケット(市場)にあるボックスの配置も変わるので、以前よりも高所を取りやすくなり、このエリアにおける攻防にも変化が生まれるでしょう。このマーケットとガーデン(庭園)では、遮蔽物の調整を行うほか、あまり使われていなかった脇道の1つを削除してレイアウトを簡略化するつもりです。
このように、このマップならではのアイデンティティを維持しつつ、目標地点へのルートがわかりやすくなるような、そしてプレイ環境が向上するような変更を数多く導入します。景観の美しさはそのままにアップデートされたSURAVASAに、どうぞご期待ください。
NEW JUNK CITY:移動ルートの簡略化とチョーク・ポイントの緩和
NEW JUNK CITYは、すべての目標地点をリワークすることもあり、「雑然とした景観」というこのマップならではの魅力そのままに、これまで以上に移動がスムーズかつ開放的で、面白いマップへと生まれ変わります。
まず、前方リスポーン・エリアから通じる道には、新たに上部ルートと張り出し部が設けられます。これにより、戦線に復帰するまでの所要時間がある程度減るので、戦闘に割ける時間が増えることでしょう。ある程度と言っても、戦線復帰のタイミングが少し変わる程度の変化ですが、こうした時間短縮が積もりに積もれば、マッチの流れすら左右する可能性があります。
アリーナ「ハンマー・ミル」のエントランスは大きくなり、内部の柱もスリム化されるほか、脇のドアもサイズアップします。また、アリーナ下層部の各エリアの間には、格子付きの通路が新たに設けられます。格子越しに撃つことはできませんが、目標地点を視認できるため、以前より安全かつ簡単に移動できるはずです。
ボム・フラットにも、エリア内の遮蔽物を中心に大きな変化を加えます。爆弾などの新ビジュアル要素を追加して、エリア独自のテーマを一層色濃くしつつ、移動ルートや視界を改良するので、よりスムーズに戦闘へと入れるうえ、攻撃側のチームも戦線に復帰しやすくなるでしょう。
ジャンクヤードには、このエリア独自のテーマを強調すると同時に方角がわかりやすくなるよう、クレーンを配置します。また、チョーク・ポイントの幅を広げ、瓦礫のサイズを小さくするほか、すべてのエントランスへもっと簡単にアクセスできるよう、中央のルートにスロープを設ける予定です。
精錬所のエントランスも視界確保の目的で大きくなり、施設外部のビジュアルも、さまざまなデコレーションが付くのでさらに個性的になります。この目標地点にある円筒状の小道具も横に広がるので、遮蔽物として利用しやすくなるはずです。
そして、今回特に大きな変化が加えられるのが、レベル・デザインの面でイマイチだったダクトです。ほとんどの方が同じ移動ルートばかりを使っていたので、エントランスの視認性を上げ、外側のルートに手を加え、脇の隘路に新たな迂回路を設けることで、各ルートと内部エリアをシームレスに繋げたいと思います。今後は、このエリアでの移動や戦闘の流れが全体的に改善するでしょう。
目標地点への移動にまつわるストレスの解消
マップそのものだけでなく、次にアクティブになる目標地点の選出ルールも変わります。今後は、中心エリアの目標地点をどちらかのチームが確保すると、ポイント確保に失敗したチームのリスポーン・エリアに近い場所が、次の目標地点になります。たしかに劣勢側のチームが少し有利になるのは間違いありませんが、この変更には「別のエリアをまたいで、マップの対角線に位置する新たな目標地点へと移動する手間がなくなる」というメリットがあります。次の目標地点へとより直感的に移動できるようになるので、フラッシュポイントの主なストレスの要因がこれで解決するでしょう。
生まれ変わるフラッシュポイント
「以前にフラッシュポイントをプレイしたけど飽きてしまった」という方は、ぜひリワーク後のマップをお試しください。私たちは、NEW JUNK CITYとSURAVASAをより楽しく、そして戦略性と持続性にあふれたマップにするべく、さまざまなアイデアをこの2つのフィールドにちりばめました。
今回のリワークには、ビジュアル面の変更だけでなく、ゲームプレイをより円滑にするような、フラッシュポイントというモード自体の改善も多く含まれているので、フレンドとチームを組んで、フラッシュポイントの新たな面白さを発見してもらえると嬉しいです。それでは、また。ミッドシーズンのアップデートをどうぞ楽しみにしていてください!
- ライアン・スミス&レベル・デザイン・チーム一同